ナショナルチーム:ブラジル代表(南米)はなぜ弱くなったのか?その理由

National Team

ブラジル代表といえば、世界中のサッカーファンが注目するナショナルチームです。ブラジルは優勝回数も複数回あり、毎度優秀な選手が沢山出てくる国です。しかしそれも今や昔の話になりつつあります。ブラジルだけでなく南米勢はワールドカップで欧州に対して苦戦しているのが実態。なぜ南米は勝てなくなっているのでしょうか?

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ブラジル代表

ブラジル代表はFIFAワールドカップにおいて2022年大会まですべてで出場経験がある唯一のチームです。これは名誉のあることで、ブラジル以外にはないのです。しかもブラジルは1970年と2002年では全試合で90分以内に勝利をするという偉業を達成しており、完全無欠の強さを発揮していました。それがゆえにブラジル代表の試合はブラジル人だけに限らず、世界中のサッカーファンが注目しています。海外の強いクラブに所属している選手が多く、結果も出ているチームです。スポーツゲームでもブラジル代表は人気です。

セレソンとは?

ブラジルのナショナルチームはセレソンと言う呼ばれ方をします。そもそもですが、セレソンとはどのような意味なのかと言うと、選抜と言う意味を持っています。セレソンはポルトガル語で選択を意味しているからです。

カナリア軍団とは?

ブラジルは他にも呼び名がありカナリア軍団とも言われます。ブラジル代表選手のユニフォームが鮮やかな黄色であり、カナリアを連想させるところからこの呼び名が生まれました。ブラジルは代表チームのユニフォームは元々白でした。しかしマラカナンの悲劇と呼ばれる試合が1950年に起こりました。ブラジル対ウルグアイの試合でブラジルが敗北して以来、ユニフォームを黄色にしたのです。

FIFAワールドカップの戦績

ブラジルは前大会に出場をしております。優勝回数の多さは圧倒的で他国を寄せ付けない強さを発揮しています。

 1930グループリーグ敗退
 19341回戦敗退
 19383位
 1950準優勝
 1954ベスト8
 1958優勝
 1962優勝
 1966グループリーグ敗退
 1970優勝
 19744位
 19783位
 19822次リーグ敗退
 1986ベスト8
 1990ベスト16
 1994優勝
 1998準優勝
 2002優勝
 2006ベスト8
 2010ベスト8
 20144位
 2018ベスト8
 2022ベスト8

ブラジル代表はなぜ弱くなったのか?

圧倒的な強さを誇るブラジルは2000年代に入って明らかに強さを失っています。これは直近の退会を見ても明らかに勝てていないことが分かります。ブラジルはほとんどの大会で決勝トーナメントへいけますが、ほとんどが準決勝までも届かない状況です。ビッグクラブで活躍する選手も減り、育成が失敗し、ニュース速報になることも少なくなりました。スター選手の減少が原因で南米予選でも守備のもろさも問題になっています。

最後の優勝は2002

ブラジルが最後にワールドカップ優勝したのは2002年日本での大会。ロナウド、リバウド、さらには新鋭のロナウジーニョなど、名手揃いで世界トップレベルの選手で構成されていました。全試合90分以内で勝利をするという圧倒的な強さを発揮したのです。2006年大会もカカやアドリアーノなどの名手は揃っていましたがベスト8で敗退。このあたりから徐々にブラジルが低迷をしていきます。

タレント不足

2010年代以降のブラジルは明らかにタレントがいなくなりました。ブラジルは貧困であるがゆえに貧困から脱却したいがためにサッカー選手になる人が多いのですが、2000年代以降はブラジルの経済成長もあり、ハングリー精神を持ったブラジル人が減ったという批判が国内でおこるようにもなりました。2010年代の名手といえるのはせいぜいネイマールやダニエル・アウベスくらいしかいないでしょう。明らかにタレントが出てこなくなっています。

サッカースタイル

現在のサッカー界は戦術がかなり進化しています。まるでカメレオンのように戦術が変わるチームだらけ。それに対してブラジルのサッカーは旧来のまま。ブラジルは未だに個人能力に依存したスタイルをごり押ししています。上記でも説明した通り、タレントがいない状況で個人技を押し出してもなかなか勝てないのが実態です。

アルゼンチンよりも下

昔のブラジルはライバルと言えるアルゼンチンよりも常に同等か、それ以上の戦力を持っていました。しかし2000年代以降のブラジルは明らかに選手の質でもアルゼンチンに劣ります。アルゼンチンは特にFWが常に世界トップレベルですが、しかしそのアルゼンチンもワールドカップでは2022年大会でようやく優勝できるレベル。そうなるとそれ以下のブラジルはもっと優勝が厳しいということになります。

戦術が古い

ブラジルは監督が変わっても戦術が古いです。今のヨーロッパサッカーシーンと比較をしても非常に古い戦術感をもっています。上記でも説明した通り、ブラジルはどうしても個人依存のサッカーをしがちで昔のサッカー感で戦ってもなかなか勝てるわけがないというのが実態です。監督も時代についていけていないという一面が見えています。

南米はなぜ弱くなったのか?

また、困っているのはブラジルだけではありません。ワールドカップでは南米全体がなかなかワールドカップで勝てなくなっています。ワールドカップといえば南米とヨーロッパによる優勝決定戦のようなものですが、ほとんどヨーロッパ勢の優勝で終わっています。その理由は何なのでしょうか?

2002Brazil
2006Italy
2010Spain
2014Germany
2018France
2022Argentina

戦術面でヨーロッパが進化している

明らかに2000年代に入ってからは戦術面でヨーロッパが進化しています。ヨーロッパではUEFAチャンピオンズリーグがあるため、常に世界最高峰の戦いをしていくなかで最先端の戦術を編み出しています。しかし南米のチームはヨーロッパ流の組織的なサッカーを実践しようとはしているものの、まだまだ熟練度でヨーロッパ勢には劣勢です。南米は選手は引き抜かれることはあっても、監督は最先端のリーグで学ぶ機会があまりありません。

クロップ、グアルディオラ、アンチェロッティ、モウリーニョ、ハインケスなどヨーロッパには優秀な監督がいくらでも思いつきます。しかし南米はと言うと、なかなか答えられない方が多いのではないでしょうか。

タレントでもヨーロッパが優勢

2000年代以降の南米と言うと、リオネル・メッシを筆頭にハメス・ロドリゲスやネイマールなどの名手がいますが、タレント力でもヨーロッパ勢のほうが上をいっています。昔は個人の質であれば南米、組織力ではヨーロッパが上とされていました。しかしいまではどちらを取っても、ヨーロッパの方が上と言わざるを得ない状況になってきています。

タレントでも近年は特にブラジルから優秀な選手がなかなか出てこなくなっています。今まではブラジルと言えば人材の宝庫と言えたのですが、そのような時代は終わってしまっています。今はむしろフランスやスペインなどのほうがいい選手が多いです。

ミネイロンの惨劇

ミネイロンの惨劇と言うのはある意味、南米勢の没落を象徴する事件となりました。ミネイロンの惨劇は2014年のブラジルワールドカップにおいて開催国ブラジルが優勝したドイツに惨殺される事件です。スコアはなんと1-7であのブラジルが7点も取られるというあり得ない惨劇となったのです。ブラジルの新聞は、この試合を史上最大の屈辱と酷評しました。

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