JFA日本サッカー協会の主催する天皇杯全日本サッカー選手権大会とは、チームカップ戦とはいえ、日本のサッカー界にとってはとても権威のある大会になっています。天皇杯はJリーグよりも歴史がとても長く、アマチュアクラブも参加できるということと、1発勝負となることから、番狂わせがとても起こりやすいスリリングでとても面白い大会です。
天皇杯とは?
天皇杯は1921年に創設されたサッカー大会で、とても歴史の長い、伝統的なイベントとなっています。2013年までは決勝戦が必ず国立競技場で開催するというルールでしたが、競技場の改修に伴い一時期開催時期や会場を変更していました。しかし2019年からは再度国立競技場で開催しています。優勝チームはAFCチャンピオンズリーグの出場権を得ることができるため、Jリーグのクラブにとってはとても大きなモチベーションとなっている大会です。結果はJFAの公式で一覧で見れます。ニュースでも全国で放送されます。
参加資格と大会形式
天皇杯に出場できるのは、日本サッカー協会に第1種登録しているチームです。第1種登録とは、年齢制限しない選手により構成されるチームを指しており、プロチームを指しているわけではありません。つまりアマチュアクラブも参加できるというメリットがありますが地方大会を勝ち抜く必要があります。スポーツでも歴史のある大会で違反したチームなどあれば過去に国内の委員会により懲罰や処分をされています。日本代表に比べると競技は地味ですが協会の主催する大会なので注目はされています。
本選出場は88チーム
全チームがいきなり本大会に出場することはできません。JFAに第1種登録しているチームは、実は数戦にも及ぶため、全チーム本大会に出してしまうと大きく混乱してしまいます。そこで、予選大会を用意しました。それが都道府県の地方大会です。地方大会を勝ち抜いた47チーム、J1クラブ20チーム、J2クラブ22チーム、そしてアマチュアシード1チームが本大会に出場できます。ちなみにJ3のチームは天皇杯にシードされていないため、都道府県予選を勝ち抜かなければなりません。
準々決勝までは平日開催
準々決勝までは平日開催となります。これはプロサッカーリーグのJリーグが土日中心で組まれるということを考慮しているからです。ただし、12月下旬に行われる準決勝と、元日開催の決勝については、週末や休日固定で開催されます。また大会方式は1発勝負のトーナメント戦となり、1回戦から決勝まで、7回勝ち抜く必要性があります。
J1とJ2のチームは2回戦から出場
J1とJ2のチームは2回戦から出場から登場となります。1回戦は基本的にアマチュアチーム、J3のチームで戦うのが基本です。3回戦以降は、勝ち上がりチーム同士が対戦する通常のトーナメントとなり、一発勝負の戦いとなります。
高校生の出場は可能か?
高校生チームは天皇杯に出場できる?といえばできません。現在の大会方式では高校生チームは出場できなくなりました。というのも2014年から大会の方式が変更されたからです。それまでは高校チームなどがJリーグクラブを苦しめるような試合も良くありました。高校生チームが社会人チームに勝つことも良くありました。
天皇杯の歴史
天皇杯の歴史はとても長く、Jリーグよりも長いのです。公式の運営で発表されている情報をもとに紹介します。コンテンツは一部なでしこなど女子サッカーの台頭でやや関心は薄れていますが男子の選手権は歴史は長いです。海外と比べても各種ラウンドがありJリーグのチームも登場しますから応援もかなり多いです。安全に開催されておりトラブルなどはあまり起こらない大会です。Jチーム同士の対戦が起こる4回戦くらいから盛り上がります。
1921年
天皇杯は1921年に創設されました。しかし当時に日本はサッカー文化が根付いておらず、プロサッカーが存在しませんでした。その背景もあって、当時全日本選手権の覇権を争った多くは大学チームでした。当時の日本は大学リーグがとても盛んで、大学リーグ戦がとても注目されていたのです。しかし1926年からは学生の参加は認められないとする政府の意向により学生は不参加となりましたが、翌年再度許可されました。ちなみに1941年~1945年は世界大戦のため大会開催ができなくなりました。
1946年
1945年に日本が戦争に負けて、復興の意味で1946年に復興第1回全日本選手権大会と言う名称で大会が開催されました。当時の大会方式は関東と関西の予選を勝ち進んだ2チームが5月5日の決勝大会に挑むというレギュレーションでした。1960年になると、実業団チームが初優勝をします。優勝したのは古河電工。1966年の早稲田大学の優勝を最後に大学チームは衰退し、以後は実業団の時代を迎えます。いまのJクラブの前身となる実業団チームが最盛期を迎えたのです。
1993年
1993年にようやく日本のプロリーグであるJリーグが誕生します。ここから以後はプロチームとアマチュアチームによって王者が争われるという構図になります。とはいってもプロチームとアマチュアチームの実力差は歴然としており、プロチームが以後はずっと優勝をしていきます。もちろんJ1クラブの優勝ばかりですが、2011年と2022年に関してはJ2クラブが優勝を決めており、1発勝負ならではのスリリングな戦いが観客を魅了している大会とも言えるでしょう。
表彰
天皇杯には表彰もあります。地域の代表として以下のような基準を満たした場合、特典があります。Jリーグの規程の関係でACLなど出場資格を確保できるため価値の高い大会。サポーターも盛り上がります。概要や各要項を説明します。
優勝チーム
天皇杯で優勝したチームは天皇杯優勝チームマークが付与され次シーズンのユニフォームに付けることになります。優勝チームには表彰状、強化費用、優勝メダル、FAシルバーカップ、JFA杯が試合後に授与されます。
出場権
天皇杯で優勝したチームはACLの出場権を得ることができます。優勝チームが同シーズンのJ1リーグも優勝している場合には、スーパーカップには同シーズンJ1リーグ2位チームが繰り上がり、出場権が与えられます。ちなみにJリーグカップであるルヴァンカップは優勝してもACL出場権は得ることができないため、格付けは天皇杯のほうが上と言えるでしょう。
なぜ天皇杯決勝の日程は元旦から変更されたのか?
日本のサッカー天皇杯と言うのは、元旦に当たる1月1日に開催されるというのが一つの文化で日本のイベントとして定着しておりました。庶民は新しい年のイベントとしてお茶の間で天皇杯を観戦するというのが当たり前になっていました。しかし近年からこの決勝戦は日にちが変更されてしまったのです。
選手のオフシーズンが短くなる
天皇杯は常に決勝戦を1月1日に設定し、それに合わせて日程を組んでいました。Jリーグは11月下旬には終わってしまうのですが、そこからダラダラとカップ戦が続いてしまうことで、選手の休養が十分に取れないという問題がずっと続いていました。こうした状況を受け、Jリーグと選手会が中心となって天皇杯の日程は前倒しされたのです。
サッカー界を取り巻く環境は変化
そもそもですが、2020年代に入ってサッカー界を取り巻く環境は変化しています。カタールワールドカップ2022は冬に開催されましたし、ACLチャンピオンズリーグも秋春制に移行されました。これにより、日本のサッカー界も変化していくことに対して順応することが求められています。
天皇杯の視聴方法
天皇杯の中継は地上波テレビで中継されることもありますが、スカパーが生中継をしています。詳細については以下の記事で紹介をしていますので参考にしてみてください。ユースから社会人、プロまで出れる制度なので魅力があります。全日本でオープンなカップでの戦いとなり、年代問わず楽しめます。
Channel | Plan | Soccer Contents | URL |
DAZN | \3750 | 代表チーム 欧州主要リーグ Jリーグ | DAZN |
Hulu | ¥1026 | フランスリーグ オランダリーグ | Hulu |
WOWOW | \2530 | UEFAチャンピオンズリーグ UEFAヨーロッパリーグ | WOWOW |
ABEMA TV | ¥960 | 代表チーム ワールドカップ プレミアリーグ スコットランドリーグ | ABEMA |
スカパー | ¥429 + ¥2480 | 代表チーム サッカー天皇杯 ブンデスリーガ ラリーガ | スカパー! |
J SPORTS | \1100 | FIFAワールドユース | J SPORTS |
コメント